日本の技術」にまたひとつ朗報 − 遺伝子診断技術
泉幸男氏のブログ「国際派時事コラム・商社マンに技あり!」ライブ版5月15日版に『「日本の技術」にまたひとつ朗報 − 遺伝子診断技術』と題する記事で、これまで米国に特許料をさんざん吸い取られてきた分野で、北陸先端科技大学院大の塚原俊文教授(生化学)らのグループが遺伝子診断の費用を現在の百分の一にするDNAチップの開発に成功したとの北国新聞のニュースが紹介されている。以下それを引用する。
わが国の遺伝子検査は米国の技術に依存し、特許料で費用がかさみ、保険の適用外だ。塚原教授らは自前の技術でこの隘路(あいろ)を解決しようとするもので、性能を落とさずに安くできることにしたのは世界初だろうと自負している。国際社会では手を取り合って進む協調もあれば、しのぎを削る競争もある。遺伝子研究でぼやぼやしていると、日本人の遺伝子情報がどんどんアメリカに流れていき、アメリカの企業まかせになる。実は、それを防ぐのが開発の大きな動機だったと塚原教授は言うのである。
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安価な技術が予防医学に寄与、生活習慣病をはね返して医療費削減につながり、薬の効き方の個人差を調べることにも役立ち、薬害を出さない薬の投与の面からも医療費削減が進めば、社会への大いなる貢献である。
そして最後を『底辺にあるのは、社会のニーズを的確に読み取る力だけではなく、わが国が直面している理不尽をはねかえしたいという矜持(きょうじ)である。』と言う言葉で結んでいる。このニュースも朗報であるが、泉氏の問題の捉え方が良い。