鳩山首相の外交感覚はずれていないか

鳩山首相は勘違いしているのではなかろうか。普天間飛行場の移設問題で、閣僚級作業部会について、アメリカ側は日米合意を速やかに履行するための協議と言ったのに対し、鳩山首相は合意が前提ではない、もし合意が前提なら作業部会を設ける必要はないと述べていた。ここでもう歯車が食い違っている。
アメリカ側は日米合意は国と国との合意と認識し、自民党との合意ではないと言っているのに、鳩山首相は、あれは前政権がやったことで民主党は反対だった、政権が代ったので見直しできると考えていたのではなかろうか。今振り返って考えると、歯車が噛み合わなかった原因はここにあった気がする。
アメリカがこの合意を履行しないなら、日米同盟に悪影響が出ると言うのは、国と国の約束を守らないようでは、アメリカは日本或いは鳩山政権を信用するわけには行かなくなると、警告したのだと思う。日本の信用に関わると言っている意味が鳩山首相は理解していないようだ。今日も誰だったか見落としたが、日米関係に悪影響が出ると言ったのに対し、首相は意味が判らない、もう一度真意を聞きたいと述べていた。
素人でも判ることを理解できないと言うようでは、鳩山首相の外交感覚を疑わざるを得ない。更に、今になって基本方針を固め、具体策を提示して交渉したいなどと言っていたが、そんなことは作業部会が始まる前になすべきこと。今日になってこんなことを述べるとは、基本方針も具体策もなしに交渉に臨んだことを自白したに等しい。ビジネスの世界でもあり得ない醜態である。もう呆れてものが言えない。鳩山は日本を三等国家、四等国家に落とす気か。
首相がこんな恥さらしをやっているかと思えば、小沢は600人を超える大集団を率いて北京詣で。アメリカでなくても日本は信用できないと警戒、ないしは見放して当然である。情けない。明治政府を見習えと言いたい。