福知山線の大事故−その3

事故原因はまだ特定されていないが、運転士の速度出し過ぎがあったとしても、ガードレールが設置されていたら脱線は防げたのではないかと、残念でならない。松山市内電車では、スピードが出るはずのないところでもカーブにはガードレールと自動給油装置が設置されている。事故現場に給油装置はあったが、曲率半径が300mと大きかったのでガードレールは設置していなかったと言う。曲率半径が規定の250m以上の緩やかなカーブであっても、競り上がりなどと悪条件が重なる場合もあるので、最悪の事態を想定して設置するのが正しいのではなかったか。
次にダイヤを守ることより、安全が第一との考えが徹底していたのか疑問を感じる。遅れを一秒単位で報告することになっていたと言うが、自動計測装置が付いていなければ無理な要求である。このような指示が出ていたら、安全を二の次にする風潮が醸し出されて来るであろう。
運転士の資質に疑問は感じるが、安全性を第一に考えない風潮の原因撲滅と、運転士の適性を見抜くシステム整備と、ガードレールなど安全対策、つまり人間面、設備面、およびシステム面の改善を早急に実施することを望みたい。