福知山線の事故に思う

かってJRが国鉄だった時代、事故を起こさない訓練は良くやっているが、不幸にして事故が起きた場合の対処法はなっていないと批判されたことがある。これと対極にあるのがNASAの準備であろう。アポロ何号だったか忘れたが、酸素タンクが破裂した時にも無事に連れ戻したが、そのような事故も想定して、対処するためのプログラムが準備されていたと言う。そのお陰でデータを入れれば無事に帰還させるための手順が瞬時に割り出せたのだそうだ。
今回の事故原因はカーブでスピードの出し過ぎていたこと非常ブレーキを掛けたことによる競り上がりが複合した可能性が高いようだが、色々な現象が複合した場合を想定していたのだろうか。
予防医学の考え方は、病気に罹る確率と罹った場合に致命的になる確率を考慮する。即ち、滅多に罹らなくても、罹った場合の致死率が極めて高い場合には予防注射を行う。この考え方を援用して、単独の原因では大丈夫でも、原因が複合した場合にどうなるか、徹底的に再検討し、もし危険が想定されるなら二重三重の安全策を講じるべきであろう。