ウィンブルドン−−ロディック辛勝

ビッグサーバーのロディックが150位台の選手相手に、2日間に跨るフルセットを戦い、辛うじて勝った。最後のゲームはニューボールで、サーブはロディック。それまでロディックはセンターにフラットサーブを集中していたが、この時ばかりはがらりと変え、猛烈に回転の掛かった深いスピンサーブをボディ目掛けて叩き込む。相手選手は読みを狂わされ、しかもニューボールのせいかボールは高く弾み、連続2本受け損なう。最後はフラットサーブをワイドに叩き込んでエース。このゲームを4−0で取り、セットカウント3−2でロディックが勝つ。
ロディックはゲーム中殆ど声を出さないが、最終セット終盤にブレイクした時ばかりは吼えた。どちらかと言うと試合は押され気味で、しかも相手サーブのゲームでは殆どポイント出来ず、耐える一方の試合展開の末にやっともぎ取ったブレイク。余程嬉しかったのだろう。判る気がする。
ロディックは強烈なサーブが武器で、試合運びは単調と思っていたが、最終ゲームで見せたニューボールの特性を活かした戦法転換は見事。サーブだけではないことを証明した。ランキング・トップクラスは伊達じゃない。