靖国問題で譲歩しても正常化は不可と中・韓が鮮明に

今朝の愛媛新聞は、「分祀でも参拝容認せず 韓国」と題して聯合ニュースの報道を伝えている。愛媛新聞ONLINEにはこの報道が見当たらないので、聯合ニュースを調べると、「A級戦犯分祀では靖国問題解決できず、政府方針」と題する報道があった。以下に引用する。

【ソウル16日聯合】政府は靖国神社参拝問題に関連し、A級戦犯分祀されたとしても日本の政治指導者による参拝は受け入れられず、問題の根本的な解決は不可能とする見解をまとめたことが16日、明らかになった。
青瓦台関係者は聯合ニュースの電話インタビューに対し、「靖国問題A級戦犯分祀では解決できない。理由は靖国神社内の戦争博物館遊就館』からわかるように、過去の軍国主義を美化し侵略戦争を正当化する歴史観に変わりはないため」と述べた。
政府は、A級戦犯分祀しても根本的な解決ではないとの見解を内部的に堅持してきたが、このほど内部での討議を経て、これを政府の公式方針として再確認したとされる。A級戦犯分祀が現実となっても、▼過去の軍国主義を美化する歴史観の不変▼韓国併合に関与した人物をあがめる現象▼韓国人犠牲者の合祀(ごうし)状況――などが変わらない限り、政府は日本の指導者の靖国神社参拝を容認できないという考えのようだ。
別の政府当局者も、靖国神社は単なる戦犯合祀というレベルを超えた、日本の過去と結びつく歴史認識問題との点で見過ごすことはできないと話している。

一方中国は8月15日の首相参拝報道は抑え気味らしいが、先に江沢民が『「歴史問題、永遠に言い続けよ」江沢民氏、会議で指示』と報じられた。一部を引用する。

【北京=藤野彰】中国の江沢民・前国家主席(前共産党総書記)が在任中の1998年8月、在外大使ら外交当局者を一堂に集めた会議の席上、「日本に対しては歴史問題を永遠に言い続けなければならない」と指示し、事実上、歴史問題を対日外交圧力の重要カードと位置付けていたことが、中国で10日発売された「江沢民文選」の記述で明らかになった。
中国は胡錦濤政権に移行した後も一貫して歴史問題を武器に対日圧力をかけ続けており、江氏の指針が現在も継承されているとすれば、歴史問題をめぐる中国の対日姿勢には今後も大きな変化が期待できないことになりそうだ。

これらの報道は、中・韓とも靖国に参拝しない、或いは元A級戦犯分祀(廃祀の意味)しても、それは必要条件であって十分条件ではないと言っているのである。つまり両国とは日本が完全な属国になるしか解決法は存在しないと宣言しているのに等しい。属国になっても終わりでなく、いつまでもたかり続けるつもりだろう。これではどうにもならない。妥結点が無いとはっきり言って呉れたのだから、日本は自分の意志で思う通りにやれば良いわけで、却ってやり易くなったとも言える。