文明の暴走

NHKの世界遺産番組でイースター島のモアイ像の謎を追求していた。イースター島はかっては椰子の木に覆われた緑豊かな島だったが、モアイ像が巨大化するに反比例して緑が失われて行ったという。モアイ像を造るために椰子の木を切ったのだろう。モアイ像が巨大化したのは、部族間の競争であり、挙句の果ては部族間の争いにまで発展し、やがてモアイ像を倒してしまったそうだ。椰子の森が減少すると、露出した表層土が流出し、豊かな土が失われる。イースター島はそれを止めることができなかった。今地球全体がイースター島の運命の後追いをしているのではないか。このまま行けば間も無く取り返しのつかない事態に陥ることが判っていながら、それを止めることが出来ないのが文明の暴走である。イースター島は現在緑の再生に取り組んでいるが、地球全体が暴走を続けたら、再生不可能な事態に立ち至ると思われる。