mixiとWeb3.0

安全性を確保するためにmixiは会員制を採用し、公開範囲を会員に限定した。外界から遮断しmixi会員だけの世界を構築することにより、確かに安全性は高まったが、反面井の中に安住する結果となり、活力に乏しい憾みがある。mixiの或るコミュニティを覗いてみたが、そこでのテーマに対する突っ込みが弱く、深みも発展性も感じられなかった。それは参加shが少ないのが原因ではなかろうか。このままでは仲良しクラブに堕するおそれがありそうだ。
オープンであれば時には不愉快な書きこみもあり、荒らしも起きる。ネットと言えども実社会の一部である以上、世の中で起きることはネットでも起きるのは当たり前である。それを乗り越え様々な人の目に触れ、多様な人に参画して貰ってこそ、大きな発展が期待できると言うものである。
ハードの世界、商売の世界でも囲い込みをやろうとしたメーカーは多い。例えば松下、NEC、IBMなどがその例である。互換性を保つことがユーザーの利益であると主張し、そのためにオープン・システムを推進する勢力がユーザーの支持をうけ、囲い込みを目指したメーカーは皆屈服する結果となった。
SNSの場合はユーザーの囲い込みを狙ったものではないと思うが、発想が囲い込みに通じる点があり、これにより生じた公開範囲限定と言う閉鎖性が情報発信力を弱め、外部との交流をやり難くし、他の如何なる手段でも補うことの出来ない弱点となったように思う。Web3.0はその閉鎖性を打ち破った点で、SNSに決定的に優る。従って将来性はこちらにあると断言して良いであろう。ではmixiはダメかと言うと、必ずしもそうではあるまい。ちょっと手直しすればWeb3.0に変身可能なように思う。mixiは全体を外界と遮断したのに対し、Web3.0は全体はオープンにし、コンテンツ毎に公開範囲を限定できるようにした点が異なる。mixiも折角ここまで来たのだから、変身を遂げWeb3.0に脱皮して貰いたい。