貨物線を走る電車

路線図にない線路を走る電車」があるそうだ。東京を出て品川の次が、川崎・横浜に停まらず、大船まで行ってしまう電車である。夜間に3本くらい有り、どうやら途中から貨物線を走るらしい。昔は東海道・湘南電車・横須賀線は同じ路線を走り、横須賀線は大船で別れていた。いつのころか湘南電車(だったと思うが自信はない)の路線が一部区間変わったが、停車駅は変わらなかった。この時も貨物線を或る区間だけ使ったのであろう。貨物線の有効利用である。
このような芸当が出来るのは、ダイヤが過密で貨物列車を走らせる余地が無いため、貨物専用線が別に存在するからである。更に、多くの路線が東西南北に走っているので、一つの路線から別の路線に乗り入れるだけで、新しい路線が出来てしまう。そこに私鉄や地下鉄が組み合わさって、鉄道ネットワークが形成されている。四国では幹線と言われる予讃線にしても、土讃線にしても単線で、四県の拠点都市を結んでいるだけで、鉄道ネットワークには程遠い。東京地区では鉄道が便利だから乗る、乗るからますます発展すると言う好循環になっている。四国では事情が正反対で、不便だから乗らない、乗らないから衰退する。悪循環である。人口密度や地勢との関係はあるが、方策はないものか。