江戸彼岸桜は救えたのでは?

以下の一文は某SNSで書いたものだが、そこは会員以外は非公開なので、多くの方々の目に触れるよう、ここにも記すことにした。

                                  • -

湯築城跡(道後公園)の江戸彼岸桜が倒れたのは、広い意味で自然現象であることに間違いはないだろう。道路から内堀に落ち込む斜面の角に内堀に向かって若干傾いて立っていたので、常に堀の方(西方向)に倒れる力が掛かっていたはずである。悪いことに、木は中心部から東側にかけて腐り、断面を見ると幹はUの字状に残るだけだったので、堀と反対方向(東方向)に伸びる根は無かったはずである。これでは掘に向かって倒れ込む力に抗して、木を支える力が十分でなかったことになる。それでも地盤が固い間は辛うじて立っていたが、雨が続いて地盤が緩むと支えきれなくなってしまったのだろう。地形や木の状態、更には天候などの条件で倒れたのであるから、自然現象には違いなく、自然淘汰の一つかも知れない。
しかし、公園にとって目玉となる景観の一つであるなら、事前に保護する手を打つべきではなかったか。今朝道後の朝市で道後郵便局長と出会って話をしていたら、先方からこの木のことを話題にし、保護や跡継ぎの木の育成をすべきだったとの意見を述べていた。全く同感で、空洞が出来た桜の木を回復させる技術も既にあり、成功例をTVでも紹介していた。この江戸彼岸桜も公園の目玉であったからには、事前に保護を図るべきではなかったか。公園の運営・管理とは、このような点まで目を配るべきではないのか。
は選ばれた指定管理業者が運営・管理を行なっているが、同城跡を真に理解し、愛情を持って業務に当って欲しい。隅から隅まで目配りが効いていれば、江戸彼岸桜は救えたはずと思えてならない。愛情無き者なら即刻業務を辞退すべきであろう。