人工光合成

人工光合成の研究が進んでいる。理想的なクリーンエネルギは水を水素と酸素に分解して使うサイクリングシステムであることは間違いないだろう。問題は二つあり、効率良く分解する方法の確立と、水素の安全な保存手段である。かって半導体のPN接合を利用して分解する方法が報告されたが、その後進展がない。人工光合成は太陽光の半分を占める可視光を利用することを目指しており、あちこちで取り組んでいるのを見ると、かなり有望なのだろう。
欧州がエタノールでガソリンを20%置き換えることを目標にしているが、トーモロコシを原料とするのでは、食料問題が生じる恐れが多分にある。それにも拘わらずこれを推進するのは、ロシアにエネルギの首根っこを抑えられるのを恐れてのことらしい。それなら我が国も同様であるどころか、食料の自給率の低さは危険ラインを遥かに下回り、食料の首根っこを外国に抑えられる心配がある。
エネルギ問題の解決に向かって人工光合成に注力すると同時に、エネルギ問題の解決までの過渡期を乗り切るのと、食料の自給率を高めるために、減反政策を見直すべきではないのか。政治家も誰か真剣に取り組んで欲しい。