ＷＢＣ決勝戦を制す

岩隈の立ち上がりは素晴らしく、日本は１点を先制。しかしその後チャンスを全部潰し追加点を奪えない。非常に拙い推移。投手は調子を最後まで維持するのは殆んど不可能で、いつか乱れる回がある。投手が好投している間に得点出来ず、再三のチャンスを逃がしていると、一度のチャンスで追いつかれ、流れが向こうに行ってしまうことが多い。案の定ホームランで同点にされ、嫌な流れになって来た。だが２点を追加し、勝利を引き寄せたと思ったら、９回裏にまた同点にされてしまった。普通なら追う者の強みで、追いついた方が有利。あと１点か２点取れるチャンスに取れなかったからこうなる。
だが不調だったイチローが最後に２アウトで２点タイムリーを放ち、何とか勝利をもぎ取った。この場面で彼が打っていなかったら、勝負はどうなっていたか判らない。負けた公算が高いだろう。イチローは土壇場で真価を発揮した。あの場面で打てるのは、矢張り並の選手ではない。心から拍手を送る。それと２度も追い付かれながら崩れずに撥ね返した、選手全員の粘りと精神力の強さにも拍手を送りたい。これで皆一段と逞しくなるだろう。