地震は何故「じしん」と書くか

Yahoo智恵袋に「地震」は本来は「ぢしん」ではないのかと言う質問があり、それに対して「jisin」と発音するから「じしん」と書くのだとの回答があり、それで解決済みとなっていた(ココ)。
だがこれは間違いで、「地」にはもともと「チ」、「ジ」という音があり、だから「地震」は「じしん」なのである。辞書によると、「チ」は漢音、「ジ」は呉音と記されている。「じしん」の「じ」が「チ」が濁った音であるなら「ヂ」と書くのが正しいが、「じしん」は呉音の「ジ」であって「チ」の音が濁ったのではない。
本来の清音が濁るのは「鼻血」のように、清音の「血」の前に他の語「鼻」が来たことにより、その語と複合して「連濁現象」を起こした場合である。この場合には本来の清音の「ち」の濁音である「ぢ」と書くが、「地震」の「じ」は連濁現象で「ち」が濁ったのではなく、「地」の本来持っている音であるので、「じしん」と書くのである。そもそも先頭の語が連濁現象で濁ることはない。
地震」や「地面」の「じ」は、本来は「ぢ」ではないかと言う疑問は多くの人が抱くようである。