中国はまだノウハウやソフトのような無形のものの価値が判らない

高速鉄道の追突事故後の対処姿勢を見ていたが、中国はまだハードしか価値を認めない後進性が強く残る国という感じがしてならない。
日中国交回復の時、松下幸之助が招かれて行った時のこと、向こうの首脳部がテレビを自分達で作るから、作り方を教えて呉れと言った。それに対し松下幸之助は、場合によってはテレビの一万台でも差し上げるが、作り方などノウハウは企業の命であって、それを無償で教える訳には行かないと、無形のノウハウなどの価値を懇々と教えたことがあった。
だが唯物論の国、未だにノウハウやソフト、システムなどが根幹であることが判っていないようだ。高速で走れる車体を作れば高速鉄道を運航できると考えているのかも知れないと言う気がして来た。事故の2日後にもう営業運転を再開したのは、ハードの復旧を以って復旧完了と考えているとしか思えない。2日で復旧したと、復元力の高さ、技術の高さを示した積もりなのかも知れない。
問題は列車制御システムの欠陥であり、運航能力の低さである。そちらについては何ら改善も出来ていないうちに運転を再開したのは、ハードにしか目が向いていないことを自白したようなものだ。ということは、日中国交回復時から全然進歩していないと言うことか。