日本のサッカー

なでしこジャパンは辛うじてフランスに勝ち、決勝に進んだが、男子はメキシコに完敗し、3位決定戦に廻る。
なでしこは勝ったと言っても、ブラジル戦同様フランスの猛攻の間、ただ凌ぐだけで全く反撃できなかった。男子もメキシコの怒涛の攻撃の間、ひたすら凌ぐだけだった。どちらも高い位置からプレッシャーを掛けて球を奪い、速いハス回しで相手を崩す得意の戦い方は完全に封じ込まれ、対スペイン戦で90分間素晴らしい動きを見せたチームの面影は全く無かった。
選手の動きは悪く、得意を発揮出来なかったのは、体力負けの一言に尽きるのではないか。男子の場合、メキシコは前の試合で延長戦を戦っているので、日本より不利だった筈だが、実際にはメキシコの方が激しく動き、体力で圧倒された。それと向こうの選手にはワイルドさがあるのと比べ、日本選手は線が細い感じがする。
この点はなでしこについても同じで、今は良く訓練された組織力で外国チームと渡り合えるが、諸外国が組織的な戦い方を身に着けたら、日本は体力で圧倒されてしまうだろう。そう考えると日本女子サッカーは今がピークかも知れない。
女子パレーは東京五輪東洋の魔女軍団が常勝のソ連を降して優勝した。この勝利は大松監督と日紡貝塚の女子バレーボール・チームが開発した回転レシーブや揺れるサーブなどの新技術で捥ぎ取った勝利であった。その勝利の後、某研究者が日紡貝塚の選手と外国選手の体力を調べ、日紡貝塚の選手と言えども体力は外国選手に及ばず、東京五輪での勝利は新技術や新戦法の賜物であり、外国選手がそれらをマスターした暁には、日本は勝てなくなるだろうと予測した。結果はまさにその通りとなり、今では日本のバレーは強豪ではなくなった。サッカーも同じ道をたどるのではなかろうか。