日本最初のジェットコースターを造った会社は

今日の歴史秘話で遊園地の歴史をやっていた。その最後に近い部分で日本最初のジェットコースターを設置したのは後楽園の遊園地で、それの製作を依頼した相手は紫電改を造った会社と紹介していた。紫電改を造ったのは川西航空機で今の新明和工業であり、元川西機械から分かれた会社である。その川西機械から戦後独立したのが神戸工業で、日本で最初に半導体バイスの量産を行なった。そのトランジスタを用いてトランジスタ・ラジオが幾つも発売された。ということで、神戸工業と新明和工業は兄弟会社である。
神戸工業は後に富士通に吸収合併されたが、ラジオ部門が独立して今の富士通テンとなった。ここは神戸工業時代に、半導体部門が製造した日本初のゲルマニューム・パワー・トランジスタを使って、日本で初めてソリッド化自動車ラジオを造り上げた。その車種はトヨタのクラウンであった。
このように川西系の会社は幾つも日本初を成し遂げている。その日本初で強く印象に残っているのが、昭和39年の東京オリンピックで初めて使われたスローモーション・ビデオである。これは神戸工業が発表したばかりの日本初のシリコン・パワー・トランジスタを使って、NHKが電源を小型軽量化して、スローモーション・ビデオ装置を初めて可搬型にすることに成功し、それを競技現場に持ち込んで競技終了後すぐに競技をスローモーションで再放送した。これも日本初であり、当時評判を呼んだのであった。今夜の歴史秘話を見て思い出したことを書き出して見た次第。