朝青龍に勝つには

昨日朝青龍琴欧州に敗れた。朝青龍の強さの根幹はスピード。立った瞬間に相手不十分の態勢に持ち込む。その時の自分の態勢は相手により千変万化。相手の得意を徹底的に封じ、相撲を取れない態勢にしてしまう。相手が左四つ得意なら左は挿させず右は跳ね上げてしまう。突っ張り得意なら、自分が先に飛び込んで相手が腕を伸ばす余地を与えない。当りの強い相手には自分が先に低く突っ込んで相手の出足を止めてしまう。
兎に角立ち合いの技の出し合いでは朝青龍のスピードと上手さに勝てる者はいない。その朝青龍に勝つには小手先の技の出し合いでは駄目。立ち合いの当りで朝青龍の態勢を崩すか、立った瞬間にまわしを掴んで動きを止めるしかない。琴欧州は後者だった。長い腕を活かした立ち合いだった。捉まえられたら先年琴の若の上手投げで裏返しにされたように、朝青龍と言えども万全ではない。と言うより、五分に組み止められることが朝青龍の最大の弱点かも知れない。朝青龍の得意は自分十分、相手不十分の態勢に持ち込むことで、両者十分では朝青龍は必ずしも勝てない。両者十分の態勢に持ち込むには、立ち合いにあれこれ考えず当り勝つか、立った瞬間にまわしを取るか、どちらか一点集中で行くしかない。