皇室典範改正に関する小泉首相の考え方に異論あり

首相は何故皇室典範の改正を急ぐのか。余りにも拙速に過ぎる。首相は女系天皇を認めるとの考えで、愛子さま天皇になった後、そのお子さんが天皇になれなくても良いのか。そこを考えて女系天皇反対を言うのかと述べた。
それなら首相に今まで続いて来た男系と言う伝統を、今捨て去って良いのかと問いたい。一度壊したらその瞬間に伝統は消滅する。女系がいけないと言うのではない。今まで守って来た男系と言う伝統を今後も維持すべきか、変えるべきか、十分に検討したのか。天皇家の問題であるからには、天皇や皇族のご意見も聞くべきである。その段取りを尽くさずに何故慌ててやろうとするのか、全く理解できない。
別の観点から考えると、我が国の権力と権威の分立と言う輝かしい歴史は、権力と権威が並立していて始めて成り立つ。権力の側で権威のあり方を一方的に決めて良いものだろうか。権威のありようは権威の側の意向を尊重するべきではないのか。さもないと権力側が権威を都合の良いように変革出来ることになり、両者の分立ではなくなる。権威のありようを変え、権威と権力の関係を変えるなら、それは日本と言う国家が別の国に変わることを意味するのではないか。首相はそこまで考えたのか。本件に関しては首相の考えを受け入れる訳に行かない。十分に時間を掛け、皇室ご自身の考えを伺うと共に、国民的論議を巻き起こすべきである。