千秋楽結びの一番

白鵬が朝青龍を寄り倒し、１３勝２敗で準優勝。だが横綱昇進は雅山の大関昇進と共に、一場所見送ると協会が発表。二人共負けた相撲はかちかちになっていたのは、心技体の心がまだ未熟であることを物語る。横綱はいつ如何なる場合も平常心でなければならぬ。それが出来ないのでは、まだ早いと見られて当然。横綱は地位でなく、大関の中で特別な人に与えられる称号であり、単に勝ち星の数だけで決めるべきでない。したがって今回の協会の判断は当を得たものと言える。
白鵬は勝ったが朝青龍の取り口はいつもの冴えが無かったように思う。立会い有利な態勢になり、いつもならここで連続技を繰り出して自分十分・相手不十分の不敗の態勢を固めてしまうのに、この一番ではそれが無く、いきなりの上手投げ。白鵬をぐらつかせたがここでも連続億技が出ず、簡単に白鵬に左上手を取らせてしまった。上手・下手を引き合ってがっぷり胸を合わせては、長身の白鵬が断然有利。最後は力負けという、全く朝青龍らしくない一番だった。切れ味鋭い連続技で相手を翻弄するのが朝青龍の相撲なのに、この一番ではそれが全く見られず、力相撲に終始。どうした朝青龍。