南京事件とマギー牧師

昨夜NHKスペシャル(だったと思う)でいわゆる南京虐殺を採り上げ、マギー牧師が撮影したと称する映像を映していた。
NHKはマギー牧師とその映像を十分に検証したのだろうか。以前読んだ東京裁判に関する本に載っていた、マギー牧師の証言内容は鮮明に記憶に残っている。同書によると、マギー牧師は当時各国租界の多かった南京全市を自由に歩けた人で、東京裁判検察側の証人として呼ばれた人物である。「南京で虐殺を見たか」との質問に、「見た」と答え、「何人か」と問われて「一人」と述べた。その一人とは、日本軍の駐屯地の前を通り過ぎようとした男が不審尋問され、止まれと言われて逃げ出したので撃たれたと言う。この証言は東京裁判の記録に残っている筈で、NHKはこの事実も紹介すべきである。
昨夜放映されたフィルムが本当に同牧師が撮影したものなら、何故それを証言しなかったのか、解せぬ疑問である。牧師は後に蒋介石の宣伝活動に携わったと何かで読んだ覚えがある。昨夜のフィルムは宣伝活動のために、後日捏造したものではなかったのか。これが真実を映したものなら、証言しなかった理由が判らない。この矛盾はフィルムの証拠価値に疑問を抱かせる。NHKはマギー牧師と言う人物と、彼の行動を根底から検証し直し、再度すべてを放映すべきである。このままでは偏向報道と言われても仕方無い。