昨日の巨人・阪神戦

深夜放送で昨日の巨人・阪神戦を見た。なかなかの好試合。阪神も久し振りに良く打ち、先制したが逆転され、それを追いついて逆転し、必勝パターンのJFKのリレーに持ち込んだが、9回に再度逆転され負けた。勝敗はチームの勢いの差が出たと言うしかないが、この分なら阪神が調子を取り戻す日も近い。
巨人は良いチームに変貌した。盗塁3個で相手投手に圧力をかけ続けたのは、昨年までは無い今年の変貌振りを示すもの。特に9回表、高橋がレフト線のヒットで出塁すると、すかさず鈴木を代走に送り、谷の初球で2盗を決めた。藤川にとってこれは痛く、凄い重圧になっただろう。その直後ワイルドピッチで3塁を許し、どうあがいても同点は仕方無い場面となった。こうなると谷はバットに当てさえすれば良く、気持ちが楽になった筈。そのせいか2塁打に決めて同点。小笠原と李は三振したが、ニ岡に対してフォークボールが決まらず、あとは速球しか無くなってしまった。このように球種を絞られては幾ら速くてもだめ。ライト前にはじき返されて逆転。
この9回表の反撃を引き出したのは、8回の柳田のねばりで、10球も投げさせたのが伏線となった。柳田は良く振れていて、藤川が全力投球で150km/h以上の速球を投げても投げてもファウルボールの連続で、空振りしない。最後アウトにはなったが、藤川はこれで肉体的にも精神的にもスタミナを消耗したのではなかったか。柳田が簡単に三振していたら状況は全然違っていただろう。その意味で柳田は9回の反撃を引き出した陰の功労者であり、阪神に圧力を掛け続けた足の活用と共に巨人を勝利に導いた。
阪神にとって惜しかったのは、JFKを繰り出す時期が1インニング早すぎたこと。そのため藤川は1インニングと2/3を投げなければならなくなった。もう1インニングをほかの投手で繋ぐことが出来れば、阪神の必勝パターンで勝利を手にすることが出来ただろう。ここらがチームの勢いと言うものかも知れない。阪神は惜しい試合を落としたが、両監督の采配も面白く、好試合であったことは間違いない。両チームの今後の健闘を期待したい。