四電も戯言

今日の愛媛新聞に『伊方原発の地盤再調査は不要 四電』と題して、伊方原発は大丈夫との四電の見解を報じている。

新潟県中越沖地震により東京電力柏崎刈羽原発で耐震設計基準を大幅に上回る揺れが観測された問題で、四国電力は17日、伊方原発西宇和郡伊方町)の耐震性に関し「現段階で考え得る限りの対策をとっており安全は確保できている」と強調。現状で周辺地盤の再調査などを行う考えがないことを重ねて示した。
四電は「国内原発の中でも伊方原発は最も硬い岩盤に建設している」と説明。伊方沖の海底には日本最大級の活断層中央構造線」が走るが、四電は「約8キロ沖」のこの断層群による地震を想定可能な最大の「限界地震」ととらえ、最大の揺れとする473ガル(加速度)でも「原子炉容器などの重要設備は耐えられる」と述べた。加えて「原発施設直下に活断層がないことも確認。最新の知見に基づく『断層シミュレーション』で安全性を確かめている。現状で直ちに対応する必要はない」とした。
四電は経済産業省原子力安全・保安院から火災時の消火態勢などを19日までに確認するよう指示されているが、地震に伴う原発敷地内の出火については「消防が到着するまで、自社や関連会社で組織する自衛消防隊や自社の消防車(1台)で消火に当たる」とした。

四電は正気か。中央構造線中越沖地震震源となった断層より遥かに巨大であることを知らないはずはない。これが動いたら中越地震中越沖地震、更には神戸・淡路地震と比べて桁違いの巨大地震が起きる。それにも関わらず最大加速度を473ガルと見込んだ理由を説明して貰いたい。伊方原発が設けられた佐田岬が堅牢な地盤であることは確かである。だからこそ中央構造線から僅か8kmと近いのに現在の姿を保っていると考えられる。そのように固い地盤であれば、揺れは激しいものになるのではなかろうか。最大加速度の想定値は如何にも小さ過ぎる。現に近年に起きた地震でこの想定値を遥かに超える加速度が検知されている。その現実を無視出来ると言う根拠はあるのか、あるなら教えて欲しい。原発が破壊されたら取り返しのつかない事態に陥る。四電も東電同様の無神経、鈍感、無責任と批判せざるを得ない。大至急安全性について再検討に踏み切るよう促したい。