原発の危機管理意識の欠如

原発地震や断層に対する配慮が不足していることに対する不安を、再三書いて来たが、図らずもぐっちーさんのブログで「世界は怒っている」と題して、日本の原発の危険性に関するCNNの論調を紹介しているのを見つけた。その要点は

1)柏崎原発は老朽化のリスクが高いのに、この種の議論が日本では一切なされていないこと(というか政府が取上げさせないということ)
2)二言目には唯一の被爆国という割には原子力発電所のリスクについての管理が甘く、地震国日本ではその存在自体が危険だという指摘は何度も海外からなされている。
3)東京の電力を供給するために140マイルも離れた柏崎に原発を建設、それによる経済波及効果で地方経済を支えてきたという日本の構造的問題

と言う内容だそうで、いずれも的を衝いた指摘と思う。中越沖地震においても、すんでのところでチェルノブイリの二の舞になりかねない危機ではなかったか。大惨事にならずに済んだのは、幸運と言うほかない。CNNは更に、

唯一の被爆国でありかつ世界の原発先進国の日本が、今回の事故に関して情報を隠蔽するようなことがあれば、それは緊急の国際問題といってよく、北朝鮮の核施設とリスクの所在は変わらなくなってしまう。

と指摘しているそうだが、原子力発電所の危機管理が出来ていない現状では、口惜しいが反論出来ないだろう。採るべき道は、地震国である日本では原発廃止しかない。だがその道は遠く、険しい。