落合采配に対する批判の批判

日本シリーズ第5戦の9回表、完全試合目前の山井を引っ込め、岩瀬を送ったことに批判が多いらしい。だが昨日書いたように、たったの1点差では当然の交代だったと思う。勝負は何が起きるかわからない。現に落合自身がかって巨人の斎藤がノーヒットノーランを目前にした9回に、ランナーを置いてホームランを放ち、斎藤の夢を潰したばかりか逆転勝利をもぎ取った経験の持ち主である。勝負の怖さの体験者である。昨日のあの場面でもしもランナーが一人出たらその後の経過はどうなるか判ったものではない。そして試合を落とすようなことになれば、流れは相手方に行ってしまう恐れすらある。勝てる試合は勝ちきらねばならぬ。まして山井自身が豆を潰した状態では、当然過ぎるほど当然の交代である。長期戦の中での一試合であるなら、或いは大量リードした局面なら、行ける所まで行って見ろと言う采配も有り得るだろう。空気を読めと言う批判もあるが、その人こそ上述したような空気を読むべきである。昨夜の落合采配は指揮官の手本だと思う。