氷河湖決壊の恐れ

今日NHKでヒマラヤ街道だったかエベレスト街道だったか忘れたが、60kmを15日間掛けて歩く番組を放映していた。最終行程近くで街道から離れ、氷河湖に立ち寄っていた。その氷河湖を毎年調査している慶応大学の教授の話では、毎年70m広がっていて、もし決壊したら麓の村まで一時間足らずで土石流が到達するそうだ。水を堰き止めているのは氷河が運んで来た岩石の壁で、その岩石は氷の上に乗った状態である。所が氷が徐々に溶け出しているので、いつ岩石の壁が崩壊するか判らぬと言う。氷が溶け出している映像を見ると本当にぞっとする。ヒマラヤにはこのような氷河湖が沢山出来ているそうだが、それらは総て決壊の恐れがある。その教授は決壊を防ぐ手段或いは決壊を遅らせる手段はないかと研究を続けているそうだが、自然現象によるものを人力で抑えるのは不可能に近いのではなかろうか。不可能なら被害が予想される村を移すしかないが、山岳地帯のこと、難しさは並大抵ではないだろう。