北京五輪の前は日本で合宿

国際派日本人の情報ファイルで伊勢雅臣氏が面白いことを書いている。

信頼こそ国際社会における競争力
今年8月に開催される北京オリンピックの直前に、日本で合宿を希望する国が相次いでいる。すでに20カ国が名乗りを上げ、うち8カ国は受け入れ先も内定している。
英国の水泳チームは大阪市での合宿を決めたが、「中国の大気汚染や食事が不安。大阪なら施設も整っている」と語った。香川県に合宿を打診してきたフィンランドのボート競技のコーチは「北京に長く滞在するリスクは避けたい」と漏らしたという。
フィンランドの陸上チームは世界陸上で9カ国が滞在した香川県丸亀市で合宿する。過去の実績がものを言ったのだろう。松江市アイルランドから「練習施設や食事、宿泊環境がすべてよい」との評価を受け、ほぼ内定した。スウェーデンに至っては、19競技の150人が福岡市に集う。
そのほかにも、ドイツの陸上は北海道士別市芦別市、水泳は熊本市、米国のカヌーは石川県小松市などが内定しており、さらに日本合宿を希望している国は、ポーランド、イタリア、チェコ、スペイン、ブラジル、ギリシャ、オランダ、カナダ、フィンランド、フランス、ベルギー、ニュージーランドスロバキア、オーストラリアなど20カ国に及ぶ。本番が近づくにつれ、日本で事前に合宿する国はさらに増えそうだという。
これだけ多くの国が直前まで日本にいて、競技が終わったらさっさと帰国してしまうのでは、北京での開幕式や閉幕式には、どれだけの選手が参加するのかと、他人事ながら心配してしまう。
それはともかく、日本のきれいな空気と美しい自然、おいしく安全な食べ物などがいかに高く評価されているか、がよく分かる。さらには、日本の地方都市の人々の親切さは、来日した選手団の心をとらえるだろう。
こうした信頼こそ、国際社会における国家の競争力の源である。

競技直前まで日本で合宿と言う話は随分前から流れていたが、それがいよいよ現実となって来た。これでは北京の選手村はがらがらになりかねない。
諸外国がこのような動きを見せる中で、日本選手団はどうするのだろう。まさか早くから北京に乗り込むと言う馬鹿なことはしないと思うが、早く態度を明確にして欲しい。選手の健康が第一である。