縄文海進を引き起こした温暖化は何故起きたのか

愛媛新聞は昨日から「水底の語り部」の連載を始めた。第一回は「地下15メートルの貝塚 縄文期の海面上昇証明」と題して、愛知県南知多町の「先苅(まずかり)貝塚」を紹介している。
この貝塚の奇妙なことに、厚く堆積した海砂や泥の層の下から見付かった。場所は伊勢湾から約1kmの内陸部で、貝塚の層は1mあったと見られ、豊かな生活ぶりが窺えると言う。
では何故先苅貝塚は海に沈んだか、それは縄文海進のためと推測されているそうだ。海面は約一万年前に今より40mも低かったが、氷河期が終わり温暖化とともに上昇し、ピーク時の約六千年前には、伊勢湾付近では約2m高かったと言う。この間の海面の上昇は年平均2cmという猛スピードだったことになる(計算が合わないが記事のままにしておく)。先苅貝塚の発見は世界で始めて縄文海進を裏付けた。
さて、ここで一つ大きな疑問が浮かぶ。縄文海進を引き起こした温暖化は何によって齎されたのか。温室効果ガスでないことは明白である。二酸化炭素温室効果を有することを否定するつもりはないが、縄文海進を引き起こした猛烈な温暖化は、温室効果で説明できるものではない。地球規模のもっと大きな変動要因があるはずで、今現在の温暖化もそれに関係しているのではないだろうか。どうもすっきりしない。