都賀川の鉄砲水に思う

普段の都賀川写真で判るように水量も少なく、穏やかな川である。川の両側に遊歩道が設けられ、水遊びが出来る。事故の日も学童保育で子供達が遊びに来ていた。神戸市は山が海近くまで迫っており、同市の殆んどの川はその谷ごとに急勾配を下って流れる南北に極短いものである。
事故を引き起こした鉄砲水は、上流の山間部に降った豪雨によるものと思ったが、市街地の拡大も影響していると見るべきだと考えるようになった。地図によれば、阪急の線路を北に越えると斜面は勾配が急になる。その急斜面が今ではかなり上まで市街地化し、流域面積に占める市街地面積の比率が大きくなっている。その市街地部に降った雨は総て川に流れ込む。これではゲリラ豪雨が降った場合、一気に増水し、下流では降っていなくても鉄砲水が発生する危険性が高い。アルパカさんの指摘は正しかった(一昨日の記事のコメント参照)。
対策は3つ。第一は山間部の保水能力をより高める。これは言うまでもないことだろう。第二は市街地部に降った雨がそのまま川に流れ込むのを抑える。それには幾つかの方法を組み合わせることが必要であろう。即ち、市街地に降った雨を地中に沁みこませること、地下に貯水槽を設けること、各家に自分の所に降った雨を貯える貯水槽を設ける、などである。第三は川幅を広げること。
ゲリラ豪雨の雨量も頻度も高くなっている現在、河川整備を根本から見直す必要があることは間違いない。