日本人のY染色体

ヒトにはX染色体とY染色体があり、Y染色体は男性に受け継がれる。そのY染色体が有する情報量は、X染色体に比べると非常に少ない。しかも時々ミスプリントを生じ、それがまた子孫に引き継がれる。そのミスプリを調べると面白いことが判ると言う。
大昔にアフリカから人類は世界各地に散らばった。長い年月の間にそれぞれの地で独自のミスプリが発生し、そのミスプリを引き継いだ子孫がまた移動して行く。日本人男性は各地で生じたミスプリを受け継ぐY染色体が認められるらしい。それは移動して行った人たちが最後に行き着いたのが、極東の日本だったことを示すのだそうだ。つまり日本は人種の坩堝なのである。
かって日本人は単一民族だと言われたが、正確には日本に到達した多くの人種が混血して、長い年月を経て単一民族化したと言うべきだろう。Y染色体は思わぬ事実を明らかにして呉れた。