伊達、凄い

伊達が30才台最後の日に、23歳のシャラポアを降した。凄い。シャラポワはショックだろう。伊達は日本の女子テニス界最高の名選手だ。
昔、あの小さな伊達が欧米の大きな選手の前に壁のように立ちはだかった姿を思い出す。誰だったか名前を忘れたが、相手はランキング一桁の大柄な選手。強打の打ち合いでは勝てる筈がない。ところが伊達はテンポを変え、コースを変えて強打に対抗する。特に相手の打球をショートバウンドで打ち返す、ライジングボール打ちは効果大だった。第一セットこそ競ったが、伊達が競り勝つと、第二セットは完全に伊達のペース。伊達は相手の球が一寸でも甘いとすかさず厳しい角度のあるボールを打ち返し、ネットに詰める。相手は押されて後に下がる。ネットに詰めたときの伊達の姿は、相手の前に立ちはだかる大きな壁のように見えた。第二セットは相手に試合をさせず、一方的なスコアになった。
シャラポアとの試合はスポーツニュースで見ただけだが、角度を付けサイドラインを切る打球で走らせていた。シャラポアは伊達のライジングボール打ちにとコースを打ち分ける試合運びの上手さに敗れたのだろう。伊達は小柄だが非常にクレバーな選手であり、ランキングが一桁になったのも当然だ。後一年か二年か知らないが、伊達らしい試合振りを一日も長く見せて貰いたい。