今場所は話題が多く面白かった

今場所は千秋楽の結びの一番でまだ優勝が決まらず、優勝決定戦に縺れ込んだ。最後は白鵬豊ノ島を問題にせず倒して、横綱の貫禄を見せ付けたが、久し振りに面白い場所だった。
今場所の殊勲第一は稀勢の里白鵬を倒したこと。白鵬にとっては双葉山の69連勝を目前にして敗れたので残念だろうが、俄然場所が盛り上がった。白鵬の連勝は素晴らしいが、対抗出来る力士が一人も居ないようでは詰まらない。来場所も更なる競り合いを期待したい。
二番目は魁皇の奮闘だ。体の故障が治ったのかと思わせる程、良く動いていた。白鵬に敗れるまで一敗で競り合ったので、大いに盛り上がった。蝋燭が燃え尽きる前の最後の輝きかも知れないが、魁皇の快進撃を見れたのは良かった。
もう一人は言うまでもなく豊ノ島。三日目に旭天鵬に敗れた以外全部勝ち、白鵬と並ぶ十四勝一敗で今場所を終えた。旭天鵬は小さい力士をあしらうのが上手く、豊ノ島は前から分が悪かったが、その一敗だけで白鵬と並走したのは立派。
そしてこれら三人が輝いたのも、根底に白鵬の磐石の横綱相撲があったからである。
稀勢の里大関になり、豊ノ島が関脇に定着するようだと大相撲が面白くなるのだが・・・。