日本と中国の略字体の差は影響大

当用漢字で略字体を定めたが、「余」という略字体は正字体の「餘」とどのような関係にあるのか、漢和大辞典が手許にないので判らない。「予」は「豫」の略字体としたが、本来は別字である。「余」と「餘」はどうなのか。
地図を見ていたら、南昌市の南西に新余市があるのを見つけた。当用漢字では「余」を「餘」の略字体と定めたが、中国でも同じなのか、それとも別字か。つまり「新余市」は昔からこの字だったのか。或いは元は「新餘市」だったのか。
広州は广州であり、本来の「廣」は使っていないようだ。「広」は中国でも読めるのだろうか。
「广州市」の東に「惠州市」があり、本字の「惠」が使われている。当用漢字では「恵」である。武漢の「漢」は「さんずい」に「又」となっている。「長沙市」の「長」は崩し字が使われている。パソコンでは出ない。
このような違いが生じては、日本と中国は同文などとはとても言えなくなってしまった。