常用漢字の新字体と旧字体

常用漢字一覧を見ると、「予」「広」「鉄」は新字体として、「豫」「廣」「鐵」は旧字体として記されている。
これらを辞書で調べると、「予」と「豫」は本来は別字、「廣」は「広」の旧字と記されているが、「鐵」と「鉄」の関係は何も書かれていない。「步」や「惠」の新字体「歩」や「恵」は、当用漢字を制定した時に新たに作られた字体である。このように常用漢字一覧で言う新字体旧字体の関係は一様ではなく、両者の関係は個々に調べないといけない。
今日古本屋の前を通ったので中に入って見たら、漢和大辞典は無く、漢字源があったのでそれを購入したが、そこにあった日中辞典で「廣」を調べてみた。中国では今は「廣」に代えて「广」と簡単化しており、日本で使っている「広」は載っていない。それ故昔の「廣東」も「廣州」も「廣」でなく「广」を使う。「廣州」は「広州」でなく「广州」である。「廣東」も「広東」でなく「广」の後ろに「東」だが、「東」を手書きで崩した字であり、日本ではその文字に変換できない。
ややこしいことになったものだ。