炉心溶融を指摘した中村審議官を更迭した菅首相

東日本大震災の翌日、3月12日に、中村幸一郎審議官が検出された放射性物質から1号機の炉心溶融の可能性に言及したところ、菅首相枝野幸男官房長官は「国民に不安を与えた」と問題視し、中村審議官を更迭してしまった。
枝野長官は会見で、炉心溶融情報について、「炉を直接見ることはできない」といってのけ、中村氏の正しい指摘を封印してしまったが、あの段階でメルトダウンを認め、すぐに海水注入の措置を取っておけば、その後の水素爆発、放射性物質の拡散は防げた可能性が高いと専門家は指摘する。だが現状は1〜3号機は皆炉心溶融状態で、特に3号機は政府が写真を封印したほどの惨状で、手のつけようがないと言う。
データの示すところを直視し、正確に状況を分析し把握していた中村審議官を封殺した結果、取り返しのつかない事態に陥った。希望的観測で後手を引いた菅や枝野は、指揮者として全く不適格である。今回の経緯はミッドウェイ海戦の惨敗に似ている。あの戦いも指揮官の一瞬の決断の遅れが取り返しのつかない事態を招いてしまった。指揮官が悪いと部隊は全滅する。福島の敗戦が日本崩壊に繋がらなければ良いが。