原発の耐震強度を至急評価し直せ

福島第一原発一号機は「地震の揺れで圧力容器や配管に損傷があったかもしれない」と、津波より前に重要設備が被害を受けていた可能性を、東電関係者が認めたらしい(ココ)。
そうとなると原発の安全性は個々に異なることとなり、大問題を生じる。東日本大震災福島第一原発の1号機は地震の揺れで主要機械が損傷したが、5・6号機、第二原発女川原発は揺れに耐えたことになる。2−4号機はまだ報じられていないが、損傷しているのではなかろうか。
このように耐震強度が個々に異なるのは設計や工事に原因があるのか、それとも地盤の強度に差があるのか。いずれにしても全原発を個々に再評価し直さねばならない。浜岡原発以外は大丈夫などと軽々しく言える問題ではない。
原発について個々に耐震性と津波対策について、前提条件を厳しく想定した上で再評価し、公表することを要求する。耐震性については揺れの強さを数百ガルなどと甘っちょろい仮定でなく、3000ガルというような激しい揺れや、今回のような長周期振動についても厳しく見直して欲しい。揺れの方向も縦揺れ、横揺れに捩れに対しても耐え得るのか、そのような激しい地震で地盤は大丈夫なのか、厳しく評価し直すことを要求したい。
原発で始末が悪いのは、今直ぐ全部運転を停止することになっても、今から何年も或いは何十年も冷やし続けなければならないことであり、その間は主要装置を完全な状態で維持し続けなければならない。使わなくても地震にも津波にも耐えなければならない。廃炉が決定している浜岡原発1・2号機についても同様である。これは経営面からも大変な負担であろう。収入は得られないのに出費は続く。原発は造るべきではなかったと悔やまれる。