事故原因解析の基本

中国当局は今回の高速鉄道の追突事故の原因は雷と発表している。この説明には納得し兼ねるが、仮にそれが真実だとすると、非常に恐ろしい。何故なら雷はどこでもいつでも発生するものだからである。雷が発生する度に衝突事故を起こす危険があっては、危なくて乗れるものではない。
本当に雷が原因なら、それに対する対策が出来るまで運転を再開すべきでない。だが事故の2日後にもう運転を再開した。もう雷は発生しないと言うのだろうか。乗客は少なかったそうだが、当たり前のこと。
事故原因の究明に当たっては、総てを回収し、細かいことも見逃さず徹底的に調べることが基本である。些細なことが重大な手懸りになる場合も多い。だが、先頭車輌を埋めてしまったらしい。先頭車輌とは運転席のあった車輌であろう。追突の原因究明のためには、一番大事な車輌ではないのか。それを破壊し地中に埋めてしまったのは、何とも解せぬ行為である。今回の事故と中国当局のその後の処置で、信頼性はがた落ちだろう。
【追記】
今聞いた話だが、埋めた先頭車輌を掘り起こした由。馬鹿じゃなかろうか。事故の原因調査とは何をどうすべきか、基本が全然判っていないことを自白したようなもの。この分では、350kmで営業運転をするためには、総てのシステムがどうあらねばならないか、多分判っていないだろう。危ない話だ。