伊方3号機のストレステストに関する保安院の妥当判断は妥当か

定期検査で停止中の四国電力伊方原発3号機のストレステスト1次評価結果について、原子力安全・保安院は9日、四電が提出した評価結果を「妥当」と判断した。だがこの判断は本当に妥当だろうか。保安院地震や地質の専門家が警告する次の二点に答えていない。
第一は伊方原発の沖合い僅か6kmの所を中央構造線が走っている。もしこれが動いた場合、P波が着てからS波が来るまでの時間差は1秒も無い。この短時間内に制御棒を挿入できるのかと言う問題である。これが不可能なら原子炉は制御不能に陥る。
第二は揺れの想定が余りにも小さ過ぎる点である。想定震度の1.5倍の余裕があると言うが、近年の地震の揺れのデータを何故無視するのか、理解に苦しむ。耐えられる揺れの強さが1000ガル以下では、原発の破壊は目に見えていると思うのだが、四国電力保安院も知らぬ顔を決め込んでいる。
素人が見てもこんな不安を感じるのに、当事者がこの有様では、県が運転を拒否するしか残る手段は無い。この分では運転拒否運動を起こすしかないかも知れない。