親子鼓の迫力に圧倒された

昨夜の深夜番組のスイッチを入れたら、BSアーカイブスで「親子鼓」をやっていた。観るとも無しに観ていたら、物凄い気魄に惹きこまれ、とうとう最後まで観てしまった。歌舞伎や能楽の囃し方にこんな迫力があったとは知らなかった。まさに真剣勝負。
誰が書いた小説家忘れたが、能の名人が将軍の前で演じた後で柳生宗矩が、流石名人一分の隙も無い。ただ、舞い終わって隅に引いた時、一瞬気が緩んだ。打ち込むとすればその一瞬しかないと言った。一方その名人は、あそこに座っていた人は誰か。舞い終わった後一瞬気が緩んだが、その瞬間その人は笑みを浮かべた。恐ろしい人だ、と語ったとあった。
昨夜の番組を観て、小説のこの場面の意味が腑に落ちた感がする。