先ず理研の責任を明らかにすべし

大原大学院大学教授の田中恒夫氏が、STAP細胞問題について、理研が組織としての問題点等を抜本的に洗い出すのが先だと、真に適切な見解を述べていらっしゃる(ココ)。以下、要点を纏めてみる。
今回の論文は、共著者として多数のひとが名を連ね、理研が組織を挙げて発表のお膳立てをした。それが様々な疑念が提起されると、小保方さん一人に不正があったと断罪した。しかし組織を挙げて発表を行ったのであれば、まづ第一義的に責任を取るのは組織の方であり、組織としてのケジメの中で、その業務に携わった当事者の責任について論じるのが筋であり、一般社会ではそれが普通である。組織として十数名の共著者を抱えながら何故こうした問題が起きてしまったかを、組織として問題点、トップの責任等を抜本的に洗い出し、見直した後に、小保方さんの責任について議論すべきである。
全く同感である。
笹井氏は朝日新聞に対し、「STAPはreal phenomenon(本物の現象)だと考えている」とコメントしたという(ココ)。そりゃそうだろう。STAP細胞を作製出来たことを確認したからこそ、共著者に名を連ねたのであろう。だが理研STAP細胞の作製に成功したとは言えず、存在の有無についてはあくまでも白紙の状態だと言う。と言うことは、理研と副センター長の笹井氏と見解が異なっている。だが理研は笹井氏の責任は重いと言うだけで、どういう責任があるかに触れず、理研自身の責任には頬かむりし、小保方さん一人の責任として誤魔化そうとする。田中恒夫教授の言う通り本末転倒である。
笹井氏が会見で何を話すか注目しよう。