気になる言葉遣いの乱れ

巷の言葉遣いが凄く乱れていて、気になって仕方が無い。
今日もテレビを観ていたら、○○を全部借りたのを「○○を貸し切って」と言っていた。何という馬鹿かと呆れる。最近これが多いらしい。店を全部貸し切って忘年会をやったなどと言うのを耳にする。
「・・して頂く」の氾濫も気になる。似た状況を表す言葉に「・・して下さる」「・・して貰う」がある。だがこれらが示す状況をそれぞれ異なっているし、その前に来る助詞も異なる。例えば或る会合にAさんが来たことを言うのに、「Aさんが来て下さった」、「Aさんに来て頂いた」、「Aさんに来て貰った」ではそれぞれ状況が異り、主語と動詞の間に入る助詞も違う。その違いを知らないのか、プロ野球の試合後のインタビューで「大勢のファンが来て頂いて」などと言う馬鹿が多い。兎に角「頂く」の氾濫も気になる。
韓国問題の報道などで「日韓併合」と言う人が居る。「日韓会議」のように「日韓○○」と言う表現は、「日本と韓国の○○」と言う意味であり、従って「日韓併合」とは「日本と韓国の併合」と言う意味になる。だがこれでは意味をなさない。日本と韓国(当時は韓国でなく大韓帝国)が合併したのであれば「日韓合併」で良いが、合併でなく日本が大韓帝国を併合したのであった。それを「日韓併合」と言っては日本語として意味が通じない言葉になってしまう。
似たような例に「家宅捜索」がある。本当は「家宅捜査」である。それをオーム事件の時から何故か「家宅捜索」と報じるようになった。捜査と捜索は意味が違う。だがオーム事件以降、「捜査員が家宅捜索に入り、・・」などと報じるようになってしまった。マスコミの言葉のセンスを疑う。
気になる言葉遣いはまだまだ沢山あるが、切りが無いので今回はこれまで。