道後湯之町遺跡二次調査現地説明会

今日は梅雨の最中なのに好天気で真夏を思わせる暑さ。椿湯の西側の発掘調査現地説明会に行って来た。
此処では縄文後期、弥生時代古墳時代の遺物が出土し、4千年前の人の活動が確認された。出土品の中の黒曜石は、大分県姫島産と見られているそうで、大昔から海を越えた交流があったことになる。三内丸山時代の土器がバヌアツ島で、九州南部の土器がエクアドルで出土しているのだから、伊予灘を渡るくらい何と言うことも無い行動なのだろう。
調査した範囲には住居跡は見つかっていない。住居は北東の少し高いところにあったらしい。住居はないが生活の痕跡は有り、また石器を作った時に出るかけら等の捨て場と思われる跡が出土していることから、此処に今の言葉で言えば石器の工房のようなものが有ったのかも知れない。
調査した範囲に水路などは見つかっていない。この場所から少し南に行くと古代の条里制の跡が明瞭に残っていて、東西の水路が5本今も存在する。その1本目と2本目の間に条里制以前の古代或は弥生時代の川筋があるので、必要な水はその川から取っていたのだろうか。
まだ見たばかりで十分に咀嚼できていないので、纏まりのない断片的な印象を並べた格好だが、歳のせいか直ぐ記憶から消えてしまうので、取り留めのないことでも記録しておくのが肝要だ。