金正男暗殺の手口の巧妙さ

金正男暗殺に使った毒薬はVXであるとマレーシア当局が発表した。これで最初からの推測が当たっていたことが確定した。だがその場合、金正男にVXを塗りつけた女二人が何故無事なのかが疑問だった。
その疑問もどうやら解けたようだ。VXを製造するには最後二つの薬品を混ぜるのだそうだ。今回金正男に二人の女はVXを塗ったのではなくて、その前段階の二種類の薬品を別々に塗ったらしい。先ず最初に第一の薬品をクリームに混ぜたものを片方の女がの顔に塗り、次にもう一人の女が第二の薬品をスプレーで吹き付けたらしい。
この方法なら二人の女はVXに触れることはないので安全であり、金正男の方は顔に塗られた二種類の薬品が反応して、金正男の顔の上でVXが生成され、そのVXが皮膚から体内に侵入し、死に至ったと言う。
これは実に巧妙で、素人に出来ることではなく、国家ぐるみの知的テロと言うべきである。こんな危険な状況を放置するわけには行かず、そう遠くない将来、何らかの国際的対策が採られるだろうと予想する。