櫻井よしこ技術立国に警鐘を鳴らす

櫻井よしこ氏の講演を聞いた後、同氏の記事を浚ってみた中で、『技術大国・日本は「中国の下請け」になる』に目が止まった。国際標準の重要性と標準化争いの凄まじさを説いたもので、今世界は国際標準化で覇権争いの真っ只中にあるのに、我が国は完全に遅れを取っており、このままでは日本は単なる物造りが上手いだけで、中国の下請けに転落すると同氏は警鐘を鳴らす。昨日の講演は国際政治・外交面での国家戦略の欠如を、この記事では国際標準競争に対する国家戦略の欠如を指摘している。きちんとした戦略を持たねば、政治面でも技術面でも、他国の意向に振り回され、莫大な金を吸い上げられるだけの二流・三流国家に終わる。新テロ特措法が成立したようだが、これも党利党略で論じるべきではなく、明確な国家戦略に基づいて論ずべき問題である。日本はあらゆる面で将来の国家像を描き上げ、それを実現する具体的な戦略を練ることが急務である。