イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故

今回の事故は自衛艦が悪いと大合唱が起きているが、事実関係をはっきりさせるのが先決ではないか。海上衝突予防法では、船舶の左舷に赤灯を、右舷に緑灯を設置することを義務づけているそうだ(ココ)。「あたご」から右前方に緑灯だけが見えたと言うのが本当なら、「あたご」側としては「清徳丸」が自艦から遠ざかる方向に進んでいると判断して当然で、「あたご」に回避義務は無いことになる。実際は「清徳丸」は「あたご」の前方を横切る進路を取っていたので、緑灯だけが見えたと言うのは、「清徳丸」に何らかの異常があったのか、「あたご」側が嘘を言っているかのどちらかである。この点が明確になっていないのに、「あたご」が悪いと決め付けるのは妥当ではなく、理性を忘れてはならないと思う。