共産党独裁中国のやり口
中国はチベット騒乱以後、チベット仏教を中心に各宗教団体の聖職者らに対して、共産党大会の文献学習会など愛国主義教育を強化している(ココ)。これは明らかに思想統制であり、共産党への服従の強制である。このやり方は共産党国家の常套手段で、かってソ連がシベリヤ抑留者に対して行った洗脳と同じ手口である。だが特定の政治理念を押し付けることは宗教の自由の侵害であり、チベット民衆の反発を強めるだけと思われるばかりでなく、諸外国の批判を招くことになるだろう。
一方、中国各地で宗教関係者による会議、集会が次々と開かれ、いずれも中国政府の主張と唱和する内容で、仏教、キリスト教、イスラム教、道教などの指導者が相次いで、“自発的”にチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を批判し始めたと言う(ココ)。これは、中国の宗教はチベットを除いて完全に中国政府の走狗と化していることを示すもので、もはや宗教ではない。そう言えば昨年だったか台湾の李登輝氏が中尊寺を訪れるに先立ち、中国仏教関係者が中尊寺に対し、李登輝氏を賓客扱いするなら中国仏教界は縁を切ると脅したことがあった。情け無いことに中尊寺はチベットと違い、その脅しに屈してしまった。
一方で国民を洗脳し、一方で国内を大政翼賛会化するのは、全体主義国家、共産党国家に共通する手口である。