フェデラー3−0で決勝へ

この日のフェデラーの調子は今一つだったと思う。打球がエンドラインを越えることが多く、またサイドラインを僅かに外れる球が随分あった。普段なら際どい所にびしびし決まっていたのが外れるのは、ハースの打球が深く鋭かったせいもあるが、フェデラー自身の体の動きに微妙な狂いがあったのではないか。それと芝が相当に荒れていて、イレギュラー・バウンドが多かった。芝のコートでは避けられないことで、その対応が出来るかどうかが一つのポイントになるのだろう。
ハースはサーブと深い打球で良く対抗したが、最後僅かな乱れを衝かれ、勝負は3−0と完敗した。試合途中は拮抗した流れと感じたが、振り返って見るとフェデラーにピンチらしい場面は無く、ハースはサービス・キープが精一杯だった。ハースはブレイクポイントを一回も握れなかったが、これはフェデラーを追い込むことが出来なかったことを意味し、結局ハースには勝つチャンスは無かったと言えよう。フェデラーは完調ではなかったが、敗れる要素は無かったと思う。