イチローがメジャーで9年連続200本安打を達成

イチローが9年連続200本安打を達成した。それがショート前の内野安打とはイチローらしい。おめでとう。
普通内野安打とは当たり損ないが多いが、イチローの場合は違う。テニスでも卓球でも、コースを狙ったり球の回転を変えたり緩急をつけたりする。野球でそれをする選手は先ず居ないが、イチローだけはそれをやってのける。思いっ切り痛打することもあれば、野手の間に落としたり、内野手の間を狙ったり、球を殺して俊足にものを言わせて内野安打にしたりする。テニスで強打、スライス、ドライブを打ち分けたり、ドロップショットをネット際に落としたりするのと同じ感覚のプレイと考えれば当たっていると思う。名前は忘れたが或るチームの三塁手が、「イチローは深く守っていると球を殺して転がして来る、そこで浅く守ると鋭い打球が来る。」と語っていた。野球でこんな打撃をする選手は他にいない。イチローのもう一つの特技は、打ち終わった時にはもう走り出していること。足の速さだけならイチローより速い選手は何人も居るが、スタートの早さは誰も真似できないだろう。だから内野ゴロで3バウンドしたら、一塁で刺すことは殆んど不可能である。野球とはボールとの競争であるからには、イチローのようなプレイスタイルがあっても当然だろう。
イチローの打撃スタイルは彼の特質を存分に生かしたもので、一般の選手とは余りにも質が違いすぎ、真似出来るものではない。彼のようなタイプの選手は滅多に出て来ないだろう。
9年連続200本安打を達成した今、次は何をやってくれるか楽しみだ。