四国電力伊方原発の耐震強度問題なしと発表

伊方原発の直ぐ沖合いに中央構造線が走っている。国は活断層の長さを従来の想定より伸ばし、改めて振動加速度を見直して伊方原発の耐震性を評価するよう、四国電力に求めた。それに対し四国電力は今日、活断層の長さを伸ばしても、振動加速度は想定の570ガルを超えないとして、耐震性に問題無しと発表した。
冗談じゃない。神戸や新潟の地震ではとてつもない加速度を計測している。神戸の地震ではテレビが飛んだり、想像も出来ない惨状が報じられている。物が飛び上がった事実は振動加速度が重力加速度を上回ったことを示す。そのような激しい地震震源となった断層の動きは64cmと読んだ覚えがある。一方、中央構造線の活動周期は長いが、一回の動きは2mに達すると言う。中央構造線伊方原発の真下ではないが、直ぐ目の前である。動く量が神戸地震震源の動きの3倍を超えるのに、振動加速度が570ガルとは過小評価であろう。柏崎原発でも新潟県中越沖地震の際、想定した値を遥かに上回る振動加速度を計測している。伊方原発の耐震性評価では、神戸や新潟の地震時に計測された振動加速度を下回る値を想定するとは、全く理解出来ない。原発は事故が起きたら取り返しがつかない。だからこそ過去の経験を学び、慎重過ぎるくらいの安全対策が必要である。甘い耐震性評価は絶対に許せない。もう一度、評価し直すことを要求したい。