上黒岩岩陰遺跡報告書 発見50年やっと完成

愛媛新聞は上黒岩岩陰遺跡の報告書が、発見後50年も経ってやっと完成したと報じている。
紙上では批判を抑えて報じているが、調査を担当した慶応大学名誉教授の怠慢としか言いようが無いのではないか。いつまで待っても研究報告が出されず、出土遺物は現地の置くべきだと返還を要請したら行方が判らないなど、呆れた杜撰さが伝えられた記憶がある。今回の報告書も発掘調査を担当した教授でなく、国立歴史民族博物館の共同研究として、研究者達が協力して再調査を行ったという。研究者は「研究はスタートに立ったところ」と言っている通り、更なる研究の深まりを期待する。報告書が刊行されたのは喜ばしいが、この貴重な縄文遺跡が永く放置され、しかも遺物の一部は行方不明という無責任さは厳しく批判されるべきである。