栴檀と白檀

栴檀は双葉より芳し」の栴檀とは白檀のことと今日始めて知った。栴檀広辞苑で引くと2つあり、一番目は「ビャクダンの異称。」とあり、二番目は「センダン科の落葉高木。日本を含むアジア各地の暖地海辺に自生、高さ約8メートル。葉は大形の羽状複葉。春、葉腋に淡紫色の五弁花をつけ、楕円形の核果を結ぶ。果実は生薬の苦楝子クレンシとしてひび薬、樹皮は駆虫剤とし、材は建築・器具用材。古く獄門のさらし首の木に使われた。 1.とは全く別種。アミノキ。古名、おうち(楝)。」と記されている。
白檀を引くと、「ビャクダン科の半寄生常緑高木。インドネシア原産で近縁種とともに香料植物として栽培。高さ6メートル余。葉は対生し黄緑色。雌雄異株。花は初め淡黄色、のち赤色。芯材は帯黄白色で香気が強い。古くから日本へも渡来、薫物タキモノとし、また、仏像・器具などを作る。皮も香料・薬料に供する。「栴檀センダンは双葉より芳し」の栴檀は、この白檀のこと。」とある。
この説明文と絵から見て、湯築城内の栴檀とは栴檀の二番目、即ちセンダン科の落葉高木であることが判った。つまり双葉より芳しい栴檀では無かった。
木の傍に寄っても匂うわけでもなく、切ったら匂うのだろうかなどと疑問に思っていたが、これで納得。全く違うものに同じ名をつけるとは、ややこしいことをして呉れたものだ。